「転職するときにTOEICぐらい受けておいた方が良いの?」
「TOEICは高得点じゃないと転職では意味ないのかな?」
「TOEICの点数が高くても転職では効果がないと聞いたけど本当かな?」
転職活動でTOEICを勉強すべきか考えている場合には、このような疑問を持ちませんか。
実際に私も「TOEICなんて意味ない」と言われたことがあります。
しかし、グローバル化の流れにより、転職市場でのTOEICの重要性が高まっているため、絶対に取得しておくべきです。
転職で海外駐在ポストを得た、米国駐在中でTOEIC925点の私が「TOEICは転職に意味がない」と言われる疑問に答えていきます。
この記事を最後まで読めば「TOEICは転職に役立つ」と理解できます。
転職の選択肢を広げるためにも、TOEICを勉強していきましょう。
TOEICが転職に「意味ない」はウソ、積極的に活用すべき
TOEICは転職の時には意味がないと言われることがありますが、依然として日本においては英語の資格として絶大な認知度を誇っています。
そのため、企業側も転職者採用時の一つの目安としています。
TOEIC学習をきっかけに努力して転職を成功させることが可能ですので最大限利用しましょう。
本章ではTOEICを活用すべき理由を3つ紹介します。
- 転職者の客観的な判断材料になる
- 昇進や昇給の判断材料にもなる
- TOEICへの努力や行動が面接で評価される
転職者の客観的な判断材料になる
企業が英語を必要とするポジションを採用するにあたり、書類審査ではTOEICスコアを目安にすることが多いです。
日本ではTOEICほど認知度のある英語力の尺度が他に存在しないからです。
企業側としても、転職者に求める英語レベルをTOEICスコアで表現できるので便利ですね。
一度受ければ、どのような履歴書にも書けるポータブル資格のため、転職のツールとして優れています。
昇進や昇給の判断材料にもなる
大企業で多いケースとして、昇進や昇給の条件としてTOEICスコアが指定されていることがあります。
また、業務で英語を使うかどうかに関係なく、TOEIC高得点者に報奨金を出す企業も珍しくありません。
TOEICの知名度や権威性が高いことから、多くの企業が評価基準に採用しています。
転職後も、TOEICスコアを継続して伸ばせば、昇進昇給や海外ポジションへの配置換え等のチャンスが広がります。
TOEICへの努力や行動が面接で評価される
TOEICの受験に限らず、目標に向かって努力する行為は企業の評価ポイントになるでしょう。
スコア結果に対する分析と対策スキルは、実際の仕事でも役に立ちます。
実際の仕事でも、現状の分析と、課題に対しての改善が求められますね。
TOEICスコアアップへ向けて努力した過程も転職時にアピールできます。
TOEICが転職に意味がないと言われる理由
一般的に、海外取引が全くない企業の場合は、会社や業界に適した別の資格の方が役に立つでしょう。
海外取引があるような企業や業界であれば、TOEICは効果的となるはずです。
それでもTOEICが意味がないと言われる理由は以下が原因です。
- たとえTOEIC高得点でも転職先で活躍できない場合がある
- TOEICスコアは面接時に自己申告であることが多い
- 結局は英語の実務経験を中心に総合的に判断される
詳しく解説していきます。
たとえTOEIC高得点でも転職先で活躍できない場合がある
一般的なTOEICは、リスニングとリーディングテストのみです。
スピーキングを実施するテストもありますが、認知度が低く受験者は多くありません。
そのため、TOEIC高得点者でも「英語を話すことは得意ではない」人が存在してしまうのです。
高い英語レベルが必要なビジネスの場面において、スピーキングが不得意な人では、大事なメッセージを相手に伝えられないことがあります。
その他、スムーズな会議進行ができない、商談を思うように進められないといったケースも少なくありません。
TOEICの点数を過信して転職すると、「企業が求める能力」と「転職者の能力」のミスマッチが発生してしまいます。
TOEICのスコアにとらわれず、自分の英語能力を見極めた上での転職先選びが大事です。
もちろん採用する側も、募集要項の見直しや、本当の英語能力を確認する必要があるでしょう。
TOEICスコアは面接時に自己申告であることが多い
私は3度転職活動をしましたが、履歴書に記載したTOEICスコアの提示を求められたことは一度もありませんでした。
自分のスコアを上回る虚偽申告をする人がいることから、TOEICの信用性が薄れる一因となっています。
実際に話せば嘘はいずれ見抜かれます。正しく申告しましょう。
面接の対策として次の2つを準備しておくと効果的です。
- 実際のTOEICスコア結果表
- 英語での自己PRや志望動機
企業が、応募者の能力を判断する際に、実際のスコアを見ることが出来れば安心でしょう。
さらに実際に英語で説明が出来ればミスマッチの危険性を大きく減らせます。
結局は英語の実務経験を中心に総合的に判断される
英語はあくまでツールのため、英語を話せるだけでは採用は難しいです(通訳業務などは別)。
なぜなら企業としては、志願者が英語を使って「どんな仕事が出来るか」知りたいからです。
英語の実務経験があれば、TOEICスコアがなくても企業は評価するでしょう。
実務経験が無い場合は、転職前に日本語でしていた業務を英語で出来ると説明する必要があります。
定量的に英語力を証明できるTOEICは絶対に取っておきましょう。
特に企業にとって期待の掛かるポジションであれば、英語力だけでなく総合的に判断されます。
TOEICの問題ではなく、基本的に企業が求める力は英語だけではないのです。
転職に向けたTOEICスコア目安
TOEICスコアを取得することにより転職の選択肢が広がります。
本章では、「各点数レベルの英語力はどれくらいなのか?」の解説をします。
自分の能力を超えているかの参考にしてください。
TOEIC公式によるレベル分け
TOEIC公式サイトにはスコア別レベルについての説明があります。
レベル | スコア | コメント |
---|---|---|
A | 860以上 | 語彙・文法・構文のいずれをも正確に把握し流暢に駆使する力を持つ |
B | 730〜859 | 文法・構文上の誤りが見受けられる場合もあるが、意思疎通を妨げるほどではない |
C | 470〜739 | 表現力の不足はあっても、自己の意思を伝える語彙を備えている |
D | 220〜469 | 通常会話で最低限のコミュニケーションが出来る |
E | 0〜219 | コミュニケーションができるまでに至っていない |
公式としてはこのような見解ですが、スコアの幅が広い上に意味がわかりにくいです。
次節からは、私の経験上で各スコアの英語力についての企業側の考えや、実際の英語力がどれくらいか解説します。
TOEICスコア600点未満
転職でのプラス評価は無いものと考えましょう。
スコアアップしてから転職に臨む方が良いです。
TOEIC初回受験の場合は600点未満になることもよくあるため、慣れてから再度チャレンジしてみましょう。
TOEICスコア600〜700点の転職
海外との簡単な連絡(決まったやり取り)が必要なポジションなどに求められるレベルです。
転職の場合には残念ながら履歴書に書いても、まだこの点数帯では評価されるレベルではありません。
英語力としては、短文メールのやり取りなどであれば対応可能です。
700点以上も努力すれば誰でも可能なレベルです。ぜひスコアアップを目指しましょう。
TOEICスコア700~800点の転職
日本国内勤務で海外とのコミュニケーションが必要なポジションなどに求められるレベルです。
700点台から募集案件が増えることから、転職先の幅が広がります。
英語力としては、テストの穴埋め問題であれば正解を導き出せますが、現実でメール文を作成したり、会話したりする際に、単語選びや文法を誤る傾向があります。
意味としては合っていますが、失礼な表現をしてしまうことも…。
海外ドラマや、英文読書など興味のある媒体を通じて、ネイティブスピーカーの表現に慣れていきましょう。
TOEICスコア800~900点の転職
海外駐在員や、頻繁な海外出張での商談等を前提とするポジションで求められるレベルです。
800点以上あれば、自信を持って履歴書に書けます。
900点以上を求めるポジションは少ないですから、800点台が取れればOKと割り切りましょう。
英語が得意ではない人でも、正しい努力をして、定期的に受験していれば、問題との相性が良い時に取れることがあります。
英語の知識量が多くなり、会話ができるようになるレベルです。
しかし、海外現地での経験が少ないため、語彙力が弱く会話もゆっくりです。
特に海外現地での打ち合わせをする際には、しっかりとした準備が必要でしょう。
900点以上だと「英語が話せる人」と思われてしまう可能性が高く、自信のない人にはこの程度の点数の方がプレッシャーを感じにくいかもしれません。
TOEICスコア900点以上の転職(要注意)
外資系企業やネイティブスピーカーが客先であるポジションの場合には、このレベルが要求されます。
900点の壁と言われ、ある程度英語が出来る人でもすぐには取れないスコアです。
逆に900点以上取ってしまうと、一気に「英語が出来る人」というイメージがつきます。
英語力としては、スムーズに英語を使いこなせる人が多いです。
企業からは海外対応の即戦力と見られますし、企業側からのスカウトもあるでしょう。
「あの人900点以上なのに全然話せないのね」など、期待を裏切ってしまうケースもあります。
最も求人内容とのミスマッチが起きやすいレベルですから、900点以上が求められるポジションには注意が必要です。
転職者に求められるTOEICスコア事例
各社の採用ホームページから実際の求人情報を見ることができます。
具体的な必要スコアに注目してください。
ポジションによる違いなども参考にしてください。
トヨタ自動車株式会社
トヨタ自動車株式会社ではTOEICに関して以下のような記載があります。
- 海外営業:730点以上
- 調達:600点以上
国内営業の場合はTOEICの言及がありませんでした。
その他TOEICが求められるポジションについても、700点台までが多いです。
楽天グループ株式会社
楽天グループ株式会社では、多くのポジションで800点をベースとしています。
- 広告アカウント営業:800点以上(入社までに)
英語を社内公用語に指定したこともあり、一般的な水準より高めです。
上記のポジションは一例ですが、多くのポジションで800点以上が求められています。
P&Gジャパン合同会社
P&Gジャパン合同会社では、ポジションにより必要スコアが設定されている印象です。
- マーケティングブランドマネージャー:800点以上
- データアナリスト:700点以上
- メディアプランナー:600点以上
外資系企業の筆頭株ですが、TOEICスコアの指定がある場合は600から800点台でした。
日本国内で完結する業務については、TOEIC言及なしです。
株式会社博報堂スポーツマーケティング
株式会社博報堂スポーツマーケティングでは、海外ポストには高いスコアレベルが求められています。
- 海外案件担当:900点以上
本件は海外での難しい交渉を前提としているため、英語をしっかりと話せる・聞き取れることが最低限求められていると感じます。
ただTOEICの点数があるだけで、英語の実力がなければ、苦労してしまう典型的な例でしょう。
TOEICと共に転職の幅を広げる
大企業でも、書類審査で求められる英語力は700点台までが多く、高難易度の800点台後半からは該当案件も減ってきます。
これを知らずに諦めるのは非常にもったいないです。
国内勤務を想定している人も、TOEICスコアがあると応募可能先が増えますので、700点を目標に頑張りましょう!
TOEICの勉強量に比例して英語力もついてきます。
ポジションによっては英語の面接対策としてスピーキングの練習もしておきましょう。
次の章でTOEICスコアアップの方法をご参考ください!
転職に向けたTOEICスコアアップへの5ステップ
TOEIC試験では時間が足らず、最後まで回答できないこともあります。
しかし、初めての受験ではよくあるケースのため心配いりません。
この章ではどのようにスコアを伸ばしていくか解説します。
- TOEICの練習問題を受けてみる
- 結果分析と、学習方針の絞り込み【リスニング編】
- 結果分析と、学習方針の絞り込み【リーディング編】
- 勉強効果のチェックとTOEIC本番受験
- 定期的にTOEICを受験する
以上の5ステップでスコアアップしていきましょう!
TOEICの練習問題を受けてみる
まずは、書店で売っているTOEICの練習問題を解いて答え合わせしましょう。
※TOEIC試験本番は問題が回収されますから答え合わせができません。
練習問題では、どのようなテーマや形式の出題があるのか体験して慣れることが大きな目的です。
質の良い答え合わせのために、解説が詳しい問題集を選びましょう。
結果分析と、学習方針の絞り込み【リスニング編】
リスニング問題がうまく聴き取れなかった場合は、以下の2つのパターンのどちらかです。
パターン | 学習方針 | |
1 | 問題の解説を見て知っている単語だったが聞き取れなかった | 慣れが必要。繰り返し練習して英語耳を鍛えて問題パターンを体に覚えさせる |
2 | 問題の解説を見たところほとんど知らない単語だった | 英単語帳で基礎単語を覚える(例文と音源付きがおすすめ) |
英単語帳を甘くみてはいけません。英単語は使わなければ忘れますから上級者も持っておくべきです。
英語学習の基礎であり最重要ポイントです!
結果分析と、学習方針の絞り込み【リーディング編】
リーディング問題は、結果によって、学習方針を大きく2つに分けられます。
結果 | 学習方針 | |
1 | 最後の問題まで全て回答できた(正解かどうかは問わず) | 正確に素早く読む能力を磨き、さらなるスコアアップへ。普段から様々な英語文章を細かく読む練習をしましょう。 |
2 | 最後の問題まで回答できなかった(時間が全然足りなかった) | わからない単語や表現が多く、何度も「読み直し」てしまったことが要因。TOEIC専用の単語帳やフレーズ集を使ってインプットしていきましょう。 |
まずは最後の問題まで解けるようになることが重要です。
そのためには、読み直し(繰り返し同じ文章を読むこと)を減らすことが求められます。
基礎単語やイディオムをインプットして、一回で読めるようにしましょう。
勉強効果のチェックとTOEIC本番受験
初めに解いた練習問題を再度受けて、勉強が効果的であったかチェックします。
再度、結果分析を行い、学習方針を必要に応じて変えていきましょう。
準備ができたら本番のTOEICを受験します。
ここまで来れば「時間が足りなかった」ということは無いはずです。
TOEICの会場も受験者が多く独特な雰囲気がありますから、これにも慣れていきましょう。
定期的にTOEICを受験する
定期的に受けているうちに、自分にとって解きやすい回が出てきます。そのような時はスコアアップの大チャンスです。
英語は、転職前も転職後も、筋トレのように継続的なトレーニングが必要です。
転職が成功しても英語学習を怠れば、英語力は必ず衰えていきます!
英語力を積み上げるのには時間が掛かりますが、忘れたり衰えたりするのは本当に早いです。
本当にもったいないことですから、継続的な学習と受験を心掛けていきましょう。
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TOEICのスコアアップには継続的な学習が欠かせません。
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